いずしの作り方
その作り方にルールなどは全くありませんので、ひと昔前までは北海道や東北の家庭でそのお家ならではの作り方で、一般的な大根や白菜などの野菜の漬物と同じように、秋になると飯寿司を手作りしていました。
その作り方は、その家庭や今では製造するメーカーによって多少の違いはありますが、基本的に当社(中井英策商店)が行っている工程をご紹介すると、
① 原料となる魚を完全に血抜きしたあと、さばいて食べやすいひと口大にカット
② カットした切り身を塩と酢で締める下処理
③ 下処理している間に、米を炊いた後、粗熱を取る一方、漬け込みに使うニンジンや生姜、その他に入れる野菜の千切りを行う
④ 下処理が終わったカットした魚の切り身を、粗熱を取った炊飯と、糀、野菜などと一緒に漬け込み樽に一緒に重ね漬けし(その時、お好みで酢や砂糖などの調味液を加える)上から重しを載せる
⑤ 重しを載せた漬け込み樽を、そのまま2~4週間寝かせて発酵熟成させる
⑥ その途中、発酵ムラを防ぐために、出来れば何度か中身をひっくり返す
⑦ お好みの発酵時期が来た時に重しを外し、水分を切って出来上がり
このように、大変手の混んだ手作業で行われる製造工程のため、機械化は難しく、現在どの飯寿司メーカーでも、殆どが手作業で作られているのが飯寿司の特徴です。
また、お好みで一緒に漬け込む野菜や、酢、砂糖などの調味液も大きく異なって来ますので、そのご家庭や製造メーカーなどによってそれぞれ特徴のある、個性豊かな飯寿司が出来上がるのも面白い特徴と言えます。

漬け込み

作業の様子

さらに漬け込み

いずしの美味しい食べ方
しかし、食べ方に特別な決まりやルールなどはありません。気取って食べるような、よそ行きの食べ物でもありませんので、自由に楽しんで頂けます。
また、熟成した魚に付いているご飯や糀、野菜などは取り除かずにそのまま一緒に食べて頂くのがポイントです。全てこだわった素材を使って発酵している食べ物だからです。
ただ、唯一気を付けて頂きたいのが、いずしは糀を使った発酵食品ですので、解凍後は糀菌が活動を再開しますので、発酵が進みます。そうすると、酸味が増して食べ難くなります。接着剤のような鼻につくような匂いがする場合は食べることはお勧め出来ません。
その他の食べ方
わさび醤油
唐辛子
焼く
秋田県など、地域によっては焼いて食べる習慣もあります。
秋田県など、地域によっては焼いて食べる習慣もあります。